江戸時代には水戸街道の宿場町としても栄え、現在では40万人の人口を超える千葉県柏市は、1960年代から東京のベッドタウンとして急激に成長しました。
東京へのアクセスはさることながら、つくばエクスプレスが開通するまでは千葉県で一番利用客も多く、商圏人口は250万人を超えます。
そんな千葉県の柏市にビジターの新たな拠点として新たに誕生したのが「ファーストキャビン柏の葉」です。
2019年9月にオープンしたばかりのこのホテルは、グレードによってカプセルホテルのようなタイプかホテルの個室のようなタイプかが選べます。
また、オールインクルーシブというカフェラウンジの利用が宿泊費に含まれるシステムを採用しているところも特徴的です。
柏市に来られる方、柏市近傍に訪問する機会が多い方は、カプセルホテルともビジネスホテルとも取れるこの特徴的なホテルのレビューにぜひお付き合いください。
このレビューの目次
ファーストキャビンとは?
「カプセルホテルでもなく、ビジネスホテルでもない、新しいスタイルのホテル」をコンセプトに、2006年から展開するホテルチェーン。
大阪の御堂筋難波を皮切りに2020年2月現在、27拠点のホテルを展開しています。
宿泊したプラン
今回はAgodaを利用し、「ファーストクラスキャビン」を予約。
価格は税込4,326円とリーズナブルに泊まることができました。
冒頭でも書きましたが、オールインクルーシブというシステムを採用していて、カフェラウンジの利用料金がどのプランでも含まれています。
通常時の価格と部屋のタイプは?
他の部屋タイプと通常時の税込価格(朝食・昼食・夜食付き)はだいたい以下の通りです。
・エコノミークラス1名 :3,500円〜 3,600円
・ビジネスクラス1名 : 4,000円〜4,700円
・ファーストクラス1名 : 5,000円〜5,500円
・プレミアムクラス1名:8,000円〜10,500円
※公式サイトより、2020年2月下旬調べ。日曜日(閑散日)と土曜日(繁忙日)で比較。
外観と館内設備
ホテルに着いて、外観が良い意味でホテルっぽくないオシャレな建物で驚きました。
何の前情報もなく見かけたらカフェか何かだと思うかもしれません。
私が到着したときは、夜遅くで他のお客さんがいてレセプション付近を撮影できませんでしたが、本当にオシャレなレセプションです(公式サイトより)。
写真右奥にはロングテーブルもあり、食事はこちらで振る舞われるそうです。
レセプションでは貴重品箱用の鍵と宿泊フロアに入るためのカードが渡されます。
レセプションとエントランスを横から見るとこんな感じです。
レセプション付近はテーブルと椅子があって、カプセルホテルタイプのプランを選んでも簡単な作業ならここでできそうです。
男性用フロアの入口です。
チェックイン時に渡されるカードで入室します。
このドアを抜けると飛行機内のようなデザインの内装が広がっていました。
ラッゲージスペースにアメニティコーナーを通って、今回宿泊するファーストクラスキャビンに向かいます。
BGM等はありませんが、どことなく漫画喫茶のような雰囲気があります。
個々のブースが完全防音や鍵付きになっておらず、プライベートは視覚的にのみ確保されています。
ファーストクラスキャビンの客室は?
私が宿泊したファーストキャビンの部屋はアコーディオンカーテンで廊下と仕切られており、部屋の上部が常に解放されていました。
プライベートは確保されますが、音はそのまま漏れるので半個室と言ったところです。
そのアコーディオンカーテンを開けると、コンパクトにまとまった居心地の良さそうな空間がそこにありました。
広いとは言えませんが、旅行カバンがあっても入口付近のスペースに置くことはできました。
気分としてはどこか秘密基地のようです。
部屋のアメニティはルームガウンや歯ブラシ、ボディータオル、スリッパ等です。
イヤホンがアメニティに入っているのはテレビの音を外に漏らさないためですが、その「イヤホンがアメニティ」というのが飛行機に搭乗したような感覚になります。
ルームガウンを広げてみました。
セパレートタイプで手触りも柔らかく着やすかったです。
内装の保護色になっているので、空間が壁やドアで完全に隔離されない施設内でも宿泊者同士の存在感を和らげてくれます。
枕は二つです。
白い枕が柔らかく、茶色い枕が硬めでした。
自分の好みに応じて枕を選べるのは、お値段の良いホテルで見かけることが多いサービスですね。
それをリーズナブルな価格で体験できるなんてお得な気分です。
また、マットレスは普通くらいの固さでした。
後述しますが座って作業してもちょうど良い塩梅です。
机周りの様子です。作業性が高いとは言えませんが、ノートパソコンを使っての作業くらいならストレスはありません。
コンセントは机周りに一つですが、枕元にあるコンセントからも電源を取って来れる距離にあります。
椅子は高さの調整が効かず、硬めで長時間の作業に不向きかもしれませんが、テーブルを少しだけ動かせば柔らかいマットレスが椅子代わりになりました。
テーブルはちょうど良い高さです。
コンセントは割と多く上記の他にベッドの台自体にも枕元にもあります。
USBの他にHDMI端子がありました。
ここでいつもの仕事道具を並べてみます。
ギリギリ乗ってますが、手帳などを広げての作業ができるという感じではないですね。
とはいえ、ノートパソコンのみの利用だったら問題ないという感じです。
ただノートパソコンをマウスで操作するという方には若干窮屈に感じるサイズではないかなと思いました。
ここでベッドの下に用意されている貴重品BOXを見て見ましょう。
ここにはA4の資料を2つ並べても楽々入りました。
また一眼レフカメラを入れても引き出しが干渉なく閉まるので深さもそれなりにあると思います。
財布や携帯電話、時計やノートパソコンなどを入れておくには十分なスペースです。
個室とはいえ施錠できるドアではないので、貴重品入れは重要です。
ただこれはファーストキャビンだからこそ広さで、エコノミーキャビンやビジネスキャビン等のプランだとここまで大きいということはおそらくないと思います。
空調は一括管理なので温度の変更などはできません。
ただ空調の風が部屋に吹き込んでくるということもなかったので快適でした。
以下は部屋の中からアコーディオンカーテンを閉めた入口側の様子。
上部は部分的に常時開放状態です。
ただここから空調の風が吹き込んでくるということもありません。
イヤホンをすると廊下を歩く音等も全く気にならなくなるのでテレビを楽しんだり、作業に集中したりできます。
トイレはエコノミー・ビジネス・ファースト共用のトイレです。
掃除が行き届いていて綺麗です。
綿棒やアフターシェーブローションなどのアメニティも置かれています。
ドライヤーはトイレにもありますが、大浴場の脱衣所にもあるので、使用頻度が高く混み合いやすい時間でも回転率が高くストレスを感じにくいと思います。
ファーストクラスキャビンでは机周りに小さなゴミ箱がありました。
しかし、エコノミーとビジネスはフロア入口にあるゴミ箱に分別して捨てる必要があります。
ちなみにこちらがビジネスクラスキャビン。
こちらがエコノミークラスキャビンです。
ちなみに予約時に支払いを済ませていても、空室があれば差額の清算のみをチェックイン時に行うことで、部屋のグレードアップが可能です。
エコノミークラスキャビンの価格に+500円でビジネスクラスキャビンが、ビジネスクラスキャビンに+500円でファーストクラスキャビンへの変更が可能です。
一般的なホテルはグレードが上がると価格もかなり違うものですが、それが低価格で済むのもこのホテルの魅力です。
疲れていてゆっくり休みたかったり、思ったより買い物してしまって荷物が多くなってしまったような場合に便利です。
次は疲れを落としに行きましょう。大浴場のご案内です。
提供されたルームガウンを着て、階段を降りたらすぐに男性用の脱衣所です。
気になるファーストキャビン柏の葉の大浴場
バスタオルが大浴場入口すぐ横にありました。
部屋からわざわざ持ち込んだりしなくて良いのは楽で良いですね。
宿泊フロアに入るためのセキュリティカードや貴重品ボックスの鍵を入れておく鍵付きのロッカーがあるのはありがたかったです。
そして大浴場の中はこんな感じ。
この大浴場、驚くなかれ。清掃時間の10:00〜13:00を除いていつでも入ることができてしまうんです!
男性用はシャワーブースが5つなので、そのことから考えると大浴場の広さも十分といえそうです。
お湯の温度は暑すぎずぬる過ぎず、といった具合でゆっくり考え事をしながら浸かることができます。
ランドリーももちろんあります。
大浴場横のランドリースペースにコンパクトに並べられていますが・・・
なんと暗証番号でロックをかけられるランドリーが!
恥ずかしながら初めてお目にかかりました。
価格がリーズナブルでビジターの人数が多いホテルだといろんな人が出入りするので、こういうものは安心ですね。
朝食、夕食、ティータイムなどが楽しめるオールインクルーシブ
ここでいうオールインクルーシブとは、食事の代金があらかじめ宿泊費に含まれているプランを指します。
内容はレセプションでの案内を抜粋してご紹介します。
オールインクルーシブサービスのご案内
【朝食】 7:00〜10:00(ラストオーダー 9:30)
焼きたての自家製フォカッチャとスープ、ソフトドリンク
【ティータイム】 10:00〜17:00
フォカッチャやスナック、コーヒー、紅茶、ソフトドリンク
【ディナータイム】 17:00〜22:00(ラストオーダー 21:30)
選べるメイン、前菜ビュッフェ、ワイン、カクテルなど
【ナイトタイム】 22:00〜24:00(ラストオーダー 9:30am)
熟成カレー、スナック、ワイン、カクテルなど
【ミッドナイトタイム】 24:00〜翌7:00
カップ麺やスナック、ソフトドリンク
※メインディッシュチケットについて
17:00〜22:00(ラストオーダー)にご利用頂けます。
チケットをカウンターにご提示の上、お好きなメインディッシュをお選びください。
ディナーが評判のようですが、諸事情でそれは食べられず、朝食だけいただきました。
オシャレなカフェでブレックファーストメニューを食べている気分です。
ファーストキャビン柏の葉へのアクセス
電車の場合
つくばエクスプレス「柏の葉キャンパス」駅から徒歩5分。
車の場合
車の場合:柏ICを降りて国道16号線を南へ5分。
周辺環境は?コンビニは?
柏の葉キャンパス駅やららぽーと柏の葉店などが近くにあります。
少し歩く必要がありますが、千葉県立柏の葉公園もあるので、散歩がてら行ってみるのも良いかもしれません。
コンビニは柏の葉キャンパス駅付近にローソンとファミリーマートがあります。どちらも徒歩4〜5分で便利です。
晩御飯どうする?
ご紹介したようにオールインクルーシブなので、ホテル内での食事をオススメしますが、徒歩数分圏内でも数店舗が挙げられます。
ハンバーガーが食べられるサニーダイナー、ラーメンのめん王若柴本店、そして粉物ではお好み焼き本舗といった具合に、強く拘らないのであれば近場で済ませることは可能です。
和食も柏の葉キャンパス駅方面を中心に何件かあるので選択肢は多いと思います。
ファーストキャビン柏の葉のレビューまとめ・評価
「ファーストキャビン柏の葉」、いかがだったでしょうか?
「カプセルホテルでもなく、ビジネスホテルでもない、新しいスタイルのホテル」のコンセプトに相応しいホテルだったと思います。
特にオールインクルーシブの食事システムはビジターの選択肢を増やし、過ごし方の幅を広げてくれる手法だと感じました。
それに加えて大浴場の利用可能時間の長さと無限のバスタオル・・・
これはもう食べて飲んでお風呂に入って寝るという贅の極みみたいな生活が楽しめます!
コスパや満足度の高さから考えるとビジネスホテルとしての新しい選択肢になりそうですね。
柏市にいらっしゃる方はぜひ「ファーストキャビン柏の葉」へ♪
ファーストキャビン柏の葉の情報
ホテル名 | ファーストキャビン柏の葉 |
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所在地 | 〒277-0871 千葉県柏市若柴226-42 中央街区2 |
電話番号 | 04-7193-8010 |
アクセス | 電車の場合:つくばエクスプレス「柏の葉」キャンパス駅から徒歩5分 車の場合:柏ICを降りて国道16号線を南へ5分 |
駐車場 | なし (※近隣にコインパーキングあり:1日500〜1,000円程度) |
URL | https://first-cabin.jp/news/252 |
インターネット | 各部屋Wi-Fi使用無料 |
宿泊したプラン / 部屋
宿泊日 | 2020年2月1日(土) |
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プラン | ファーストクラスキャビン1名(カフェラウンジの利用料金含む) |
料金(税込) | 4,326円 ※料金は同じプランでも曜日や空室状況によって異なります |