有名キャンパスが立ち並ぶ東京の中心地・御茶ノ水。
ここで長年地方からの観光客やビジネスマンをもてなす老舗ホテル「ホテルジュラク」を今回はご紹介します。
1981年の開業以来、御茶ノ水の変遷を見守りながら、今なお多くのファンから愛されてるこのホテルは、世代で認知度が全く異なるという現状があります。
そもそも「聚楽」を知らない若い世代、現在の「ジュラク」を知らないオジサン世代、それぞれの皆様に、このホテルの面白さが伝わりますよう、バッチリとレポートしていきます!
このレビューの目次
「聚楽(じゅらく)」 とは
株式会社聚楽は文京区にある外食事業とホテル事業を行う会社。
ホテルジュラクはそのホテル事業の一翼を担う老舗ホテルです。
聚楽は「日本の食堂王」と称される加藤清二郎氏が創設。
加藤氏は当時馴染みの薄かった洋食を大衆価格で提供、家族ゆっくり楽しめる現在のファミレスの走りとなった店を都内に展開し大成功を収め、一大事業家となった方です。
ホテル事業もテレビCMで一躍人気となりました。中でもマリリン・モンローのそっくりさんが
「じゅらくよーん♪」
と言う、セクシーでインパクトのあるセリフは、当時を知る年代の方なら鮮烈に記憶に残っていると思います。
宿泊したプラン
「格安!ショートステイプラン[19時IN-10時OUT]★朝食付★」
というプランにしました。
ホテル自慢のオトクなプランで価格は税込7,900円です。
今回はホテル自慢の朝食を賞味するため、このプランにしましたが、素泊まりなら時期によっては5千円代も狙えます。
記者は予約サイトを使いましたが、公式サイトからでも十分安く泊まれます。
お茶の水ホテルジュラクの館内設備
JR御茶ノ水駅「聖橋口」から徒歩で約2〜3分の立地で、中央線の電車の中からもホテルの外観を見ることが出来ます。
中に入るとすぐ正面にフロントがあります。
事前決済をしていたのでフロントでそのままチェックイン、鍵(カードキー)をもらいましたが、支払いのある方は、フロント右側にある自動精算機を使います。
老舗ホテルらしい、広々とした落ち着いたロビーです。
奥にはコンシェルジュやツアーコンダクターが利用するであろうテーブルもありました。
インフルエンザ対策でプラズマクラスター空気清浄機を部屋に配置している、という案内がありました。それと新聞は「読売新聞」が無料で持ち出せます。
2階は、宿泊客以外に宴会場やコンベンションホールとして使える「孔雀」の間があり、宿泊客以外は階段やエレベーターでこちらに向かいます。
宿泊客以外の利用も多いため、エレベーターは最近よくあるカードセキュリティーで宿泊客以外入れないという事がありません。
セキュリティ面では、きちんとロビーには24時間スタッフがおりますし、集団のお客(客室間を移動する)が多いので、こちらの方が合理的で使いやすいですね。
エレベーターで客室フロアに到着。
フロントコールの電話などあります。
落ち着いたセンスの良いフロアデザインです。
フロントでもらったセキュリティーカードをタッチしてドアを開け、部屋に入ります。
客室の様子
縦に細長い部屋で暖色照明が少し明るいきれいな部屋。
照明は調光が可能ですのでお好みの明るさで。
エントランスは狭めですが必要十分。
ミラーがあって狭苦しさは感じません。
クローゼットはありませんが、ハンガーは4つと多めにあります。
カウンターテーブルの奥にはソファーがあります。
肘掛けが片側だけなので、このレイアウトを意識した家具ですね。
座り心地も悪くありません。
LANジャックもあるので、ここで仕事ができます。
広めの聚楽オリジナルこだわりベッド
ベッドは広々としてとにかく快適。
ポケットコイルを採用したじゅらくオリジナルベッドとの事で寝心地も悪くありません。
シルバーグースダウンを使用したデュベ(全包囲型の羽蒲団)も軽くて気持ちいいです。
寝具のクオリティは老舗ならではですね。
ガウンは可もなく不可もなく、な感じです。
客室の備品、パソコンレンタルもOK
部屋のスペースに対して、しっかりと大きい空気清浄機が配置されています。
空気までも清潔に、快適に過ごして欲しいというホテル側の想いが伝わりますね。
冷蔵庫は机の下にあり、ミネラルウォーターがサービスで入っていました。
お水を電気ポットで沸かせば、温かいお茶が飲めます。
また、レジャーや観光客も多いので、部屋に各種マッサージサービスをお部屋に呼ぶことも出来ます。
パソコンも1日1,000円でレンタル可能。
Wi-FiはFreeのものが使えます。
パスワードはフロントでもらうカードや、室内の案内に記載されています。
回線速度は時間帯によっては少し重めです。
ユニットバスについて
特徴的なのがこのユニットバス。
「ビューバス」と言って、狭いユニットバスから外の様子も見れ、閉鎖感を解消してくれます。
逆に部屋からもお風呂の様子が見えるので、色々な意味で開放感がありますね。
トイレは便座が暖まるタイプのモノでした。ペーパーも1ロール余分にあります。
タオルはユニットバスに置かれていました。
ユニットバスはちょっと広めでお湯をきちんとはれます。
シャワーヘッドも大きめで、たっぷり湯量のシャワーを浴びれます。
シャンプー、リンス、ソープは国内のブランド「POLA」のものを使っていました。
ユニットバスには、その他アメニティにドライヤーがありました。
窓の景色は
中央線を目の前に望むこのホテルでは、全室が防音サッシ取付けられており、電車音も気にならないほどです。
逆に言えば窓は気密性、閉鎖性が高く、あまり開けられません。
また景色も部屋によって随分変わるようです。
記者が泊まった部屋は残念ながら窓の正面は隣のビル。
しかしながら、斜めから見ると秋葉原のきれいな夜景が伺えます。
部屋で眺望はだいぶ変わるようですね。
ちなみにホテル公式のInstagramでは眺めの良い部屋からの風景写真も投稿されています。
館内の設備
各階に飲料、お酒の自動販売機があります。
またVODカードもここで買えます。
その他、ズボンプレッサーもここで借りれます。
一般的なビジホのようなコインランドリーはありませんでした。
その代わりに有料のクリーニングサービスはあります。
レストラン『あけびの実』でモーニングビュッフェ
朝食は宿泊客だけではなく一般のお客様も利用可能な2階の健康応援ビュッフェレストラン『あけびの実』で食べられます。
身体に優しく、しかも美味しい食材を使った自然派ビッフェとして宿泊客のみならず人気が高く、広々とした店内で、ゆっくり朝から食事が楽しめます。
メニューは和洋様々な料理がこだわりの健康食材で調理されています。
旅行サイトなどでもこの朝食の口コミ評価は高く、お店側も「朝食日本一を目指す!」と意気込んでいます。
レストランの各所に店員の自作で「健康と食」についての情報提供をしていたり、SNSを駆使して利用客の声を拾ったりと頑張っています。
とは言え、ビジホモードをご覧になっている皆様でしたら、このサービス戦国時代に各ホテルがどれだけ「朝食」を満足させられるか、そのクオリティー&サービス向上にしのぎを削っているのはご存知のはず。
もちろん「あけびの実」だって現状でも十分レベルは高いですが、「日本一」を謳うからには、さらなるクオリティーの向上を期待したい所です。
お茶の水ホテルジュラクへのアクセス
JR御茶ノ水駅、「聖橋口」から徒歩2分の好立地です。
駅を出ましたら、聖橋の交差点を線路沿い秋葉原方面に向かいます。
御茶ノ水ソラシティの左脇を通って行くことになります。
本当はきれいなソラシティを通り抜けられたら、とも思いましたが、近道の側道へ。(裏から回ればソラシティを通れなくはありません)
少し歩けばホテルが見えてきます。
ソラシティの明るさに比べ、側道が地味なので少し不安になりますが、ソラシティを抜ければ、ホテルはもう目の前です。
周辺環境 – 学生街からハイテクタウンに生まれ変わった御茶ノ水駅周辺を散策
さて恒例の晩飯ガイドですが、冒頭で話をしたとおり、「聚楽」は元々レストラン事業部があり、都内で何店舗も運営をしています。
ホテル目の前には人気の肉バル「ブッチャーズ八百八 御茶ノ水店」やオシャレな「淡路坂珈琲」他、聚楽系列店が立ち並んでおり、食事自体には全く困りません。
加えて宿泊客には、これらの店のオトクなクーポンがもらえますので、通常ならばこちらの店に向かうべきでしょう。
しかし、記者は学生時代に御茶ノ水、秋葉原はさんざん通った記憶があり、その時利用した店が今どうなっているか確認したく、駅方面に向かうことにしました。
イルミネーションがとても眩しい、美しい景観のソラシティ。
もちろんこの中にも美味しい料理の名店は数々あります。
立ち寄りたい誘惑に駆られながらも、初志貫徹、御茶ノ水駅方面に!
記者は今でも貧乏ですが、更にお金がなかった学生時代を思い出します。
とにかくお腹を空かして駆け込んでいた、御茶ノ水駅周辺の男子ガッツリ系店は、入れ替わりはあるにせよ、今なお健在でした。
中でも「ああ、まだやってくれいたんだ!」と、あまりに懐かしくて、思わずうるっと涙ぐんでしまった「カレー屋ジョニー」。
狭い店内で、福神漬も玉ねぎも盛り放題。舌がやけどするくらいのアツアツのロースカツカレーは昔のままでした。
御茶ノ水がこれだけオシャレに再開発され、近隣には人気チェーン店が乱立する中、すす汚れた看板のまま、ひたむきに頑張るジョニー。
「おやっさん、いつまでもいつまでもガンバってくれ……」と心のなかで願わずにはいられませんでした。
近くのコンビニ、駅から寄るか、先へ向かうか
ホテルジュラク最寄りのコンビニですが、「ホテルに向かう途中のソラシティの中」パターンと、ホテルから秋葉方面に少し歩いた「外堀通り沿いのコンビニ」の2通りあります。
いずれも徒歩3分くらいですので、お好きな方を選びましょう。
まず、先程もご紹介した「キラキラ」なソラシティ。
こちらの中にオシャレ「ファミマ!!」があります。
コンビニなのに雑貨屋さんみたいにオシャレ。
さらに完全セルフレジまであるハイテク仕様です。
販売している商品も気持ち意識高い系な感じ(笑)。
さらにソラシティにはセレブのお買い物のための「成城石井」まであります。
一方、ホテル正面から秋葉原方面に少し進み、外堀通りまででると、正面、大きな郵便局(神田郵便局)の隣に、お馴染みの方のファミリーマートがあります。
さらに、そこからほんの少し先にはセブンイレブン、マツモトキヨシ、そしてスーパー「オリンピック」まであります。
これなら何でも揃いますね。
ジュラクをもっと楽しむためのマル得な裏技
外堀通りのコンビニに向かう途中、ホテルの裏側に目玉スポットを発見!!
「ゆ」のマーク。なんと、温泉ですよ!! 御茶ノ水のド真中で(笑)。
「極楽湯」グループが提供する、「RAKU SPA」です。
建物の裏から回る必要があるとは言え、ジュラクの隣ですよ。隣。
(写真はぐでたまとのコラボで奇妙なことになっていますが(笑))
客層は温泉が嬉しい世代の高齢者が中心のジュラクですから、このエリア・コラボレーションは半端ではないメリットがあります。
言ってみれば、
「立地最高の御茶ノ水で、下手な温泉旅館以上の温浴施設と、健康料理ビッフェが楽しめる!」
というゴージャスな旅に、お手軽お得に早変わりするのです。
もっとも、観光という点で言えば、(今回記者は夜の利用なので伺えませんでしたが)この近くには神田明神なり湯島聖堂なりがあります。
これでもう立派な寺院観光旅行(笑)。
もっとも、周辺スポットへの案内もホテルのスタッフが手作りで作った観光資料もありますのでお見逃し無く。
週末、ちょっとした気晴らしに遠くの温泉に旅行もいいですが、このような都心でお得に温泉&食事の旅気分を味わうのも面白いとは思いませんか??
「お茶の水ホテルジュラク」のレビューまとめ・評価
老舗「ホテルジュラク」は、50代以上の方なら「あぁ、あのCMのホテルね」と広く認知されており、長年利用し続けるファンも多いです。
事実、取材に訪れた日も、男女ともに高年齢の方が多かったです。
それと、最近では珍しく外国人訪日客がとても少なかったのも印象的でした。
円安による外国人客増という現象をあてにし、事業の方向性をとらわれるのではなく、長年愛してくれる日本人のお客様を大事にし、奇をてらわず宿本来の快適さ、サービス向上に努める姿勢はとても好感が持てます。
「雷風呂」とか「夜もお楽しみ」など、奇をてらいまくった昔のセンセーショナルなCMを知っている人間からするとなおさらです。
一方で、進化し続ける周辺エリアの多くの施設や多彩な企業との積極的な連動がもっともっとあれば……とも思いました。
自社グループである程度の事が出来る、格式ある伝統的な企業であるのも強みですが、今や他業種コラボ、新連携の時代ですからね。
潜在的なパワーがある分、サービス連携でユーザビリティを向上させ、今よりも、もっともっと魅力的なホテルになると面白いのに、とか個人的には思いました。
何より、若い方がロケーション最高のこのホテルを上手く活用してくれることを願って止まない次第です。
お茶の水ホテルジュラクの情報
ホテル名 | お茶の水ホテルジュラク |
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所在地 | 〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町2-9 |
電話番号 | 03-3251-7222 |
アクセス | JR御茶ノ水駅より徒歩2分 |
駐車場 | 予約制駐車場(無料/10台のみ) |
URL | http://www.hotel-juraku.co.jp/ocha/ |
インターネット | Wi-Fi無料 |
宿泊したプラン / 部屋
宿泊日 | 2019年12月22日(日) |
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プラン | 「格安!ショートステイプラン[19時IN-10時OUT]★朝食付★」 (楽天トラベル) |
料金(税込) | 7,900円 ※料金は同じプランでも曜日や空室状況によって異なります |