京都には観光名所といわれるところがたくさんありますが、最も京都らしい風情を感じるのが、「祇園界隈」ではないでしょうか。
「祇園さん」と地元の方に親しまれている八坂神社から、京都らしいお店が建ち並ぶ花見小路は、国内はもちろん海外の旅行者にも人気のスポット。
ビジネスで訪れたとしても、ついつい寄り道したくなる魅力があります。
そこで今回は、祇園にも徒歩で行けるほど好立地にある、「ホテル・ザ・セレスティン京都祇園」に宿泊してきました。
賑わいと静寂、両面を体感できる大人な滞在型ホテルをたっぷりとご紹介していきます。
このレビューの目次
ホテル・ザ・セレスティン京都祇園とは?
「ホテル・ザ・セレスティン京都祇園」は、三井不動産ホテルマネジメントが運営するホテルのひとつです。
三井不動産グループは、「三井ガーデンホテル」「ホテル・ザ・セレスティン」「sequence(シークエンス)」と主に3つのホテルグレードを展開しており、「sequence(シークエンス)」は2020年に東京、京都などで新たにオープンするホテルです。
3つのグレードの中で、「ホテル・ザ・セレスティン」は、三井ガーデンホテルよりも上級グレードに位置しており、より上質な客室やサービスを提供しています。
京都祇園以外では、東京芝や銀座にもあります。
宿泊したプラン
今回宿泊したプランは、公式サイトの【三井ガーデンホテル京都四条 リニューアル応援プラン~素泊り~】で、スーペリアツイン禁煙(1部屋)です。
宿泊料金は2名で16,740円(税込)でした。
1名分にすると8,370円(税込)ですので、こちらのホテルのグレードを考えたら、かなりお得だったと思います。
公式サイトから予約した理由は、筆者が三井不動産グループの「MGHメンバーズ会員」なので、会員価格で宿泊できるためです。
MGHメンバーズは誰でも登録できますので、三井系のホテルがお好きな方におすすめですよ。
ポイントも貯まります。
当初は素泊まりで予約したのですが、当日フロントで朝食を追加オーダーしました。
こちらは1名3,300円(税込)です。
少々お高いですが、朝食を提供しているのが名店「八坂圓堂」でしたので納得です。
通常時の価格と他の部屋タイプは?
お部屋タイプを指定した場合は、次のような料金になります。
・スーペリアツイン 2名利用で1名あたり 8,040円~11,620円
・デラックスツイン 2名利用で1名あたり 8,250円~11,950円
・セレスティンツイン 2名利用で1名あたり 13,570円~17,840円
※公式サイトより、2月下旬の料金を参考、平日と休日の料金範囲
ホテル外観
ホテルは祇園のメイン通りから少しだけ中に入った、閑静なエリアにあります。
この辺りは高層階の建物は建築できないため、5階建てのホテルはとても控えめな佇まいです。
ホテル入口の暖簾をくぐると、車寄せのホテルスタッフが待機しています。
厳かな雰囲気で少々ドキドキします。
エントランス前には、このような鉄製の水鉢がありアートな雰囲気がありました。
館内設備
メインロビー
ホテル内に入ると、フロントとメインロビーは地下にあるため、一旦エレベーターで移動。
そして、こちらがメインロビーです。吹き抜けで開放感があり調度品も素敵です。
チェックイン手続きは奥の椅子に座って行いました。
ウエルカムドリンクとして、宇治茶とおしぼりのサービスがありました。
有難いです。
チェックインのあとは、宿泊者だけが入れる客室棟を案内されました。
こちらは、部屋のカードキーをかざしと自動で開きます。
セキュリティが万全ですね。
客室棟のエレベーターは、カードキーをかざして操作します。
ゲストラウンジ
こちらのホテルは、宿泊者だけが利用できるゲストラウンジが用意されています。
ドリンクやお菓子の無料サービスがあるとのことで、楽しみのひとつにしていました。
ラウンジ入口には、舞妓さんの名入れうちわが飾られていて祇園らしさがあります。
ラウンジの中はこのようになっています。
コンパクトなのですが、不思議と落ち着く空間で、切り取られた窓から眺める植栽も良い感じです。
コーヒーや紅茶、ジュース類とスナック系のお菓子が並びます。
ドリンクもお菓子も、好きなだけ自由にいただくことができます。
筆者は、コーヒーとおかき、チョコを選びました。
他の利用者もいらっしゃいましたが、特に気になることもなく、自分の時間を過ごして、とてもまったりできる空間です。
何時間でも居られるような感覚でした。
ラウンジとしては13:00~18:00までで、19:00~25:00までは「BAR近江栄」に変わります。
とても居心地がよくて、連泊だったら毎日でも利用したいです。
エレベーター前は、大きなガラス面になっていて、中庭を眺めることができます。
ホテルの敷地は決してゆとりがあるわけではないのですが、いろいろな箇所に上手に庭を配置してありました。
客室
客室階廊下
客室前の廊下です。
中庭に面していることで、廊下に圧迫感がありません。
光も差し込むのでとても良いと思いました。
お部屋の玄関はカードキーです。
部屋番号は灯篭のような灯りになっていて、幻想的です。
では、お部屋に入りましょう。
お部屋の中は…
ドアを開けるとこのようになっています。
さらに進むとこのような空間です。
第一印象「広い!」「お洒落!」「素敵!」でした。
ベッドの方向から窓側をみた感じです。
反対側からも。
ベッドサイドのペンダントランプや間接照明がよい雰囲気を醸し出していますね。
木部はナチュラルカラーでまとめられてます。
窓際には椅子とテーブル。
ゆったりとしてくつろげます。
窓からの眺望
窓からの眺望はこのようになっています。
近くの建物が少々気になりますが、東山方面が良く見通せます。
写真ではわかりにくいですが、清水寺や八坂の塔も見えますよ。
山側のお部屋を案内していただいてラッキーでした。
その他の部屋の設備
ベッドの向かい側には壁かけテレビがあります。
この部屋の広さに対しては、コンパクトにみえましたが、それなりの大きさはあったと思います。
空気清浄機も完備。
ベッドサイドには、電話や時計があります。
引き出しにはメモ帳やランドリー袋が収納されていました。
コンセントとスイッチ類があり、スイッチは調光操作もできます。
こちらの部屋は、レイアウトがユニークで、クローゼット収納の後ろが、なんと洗面スペースになっています。
一体式のカウンターになっているのですが、このカウンターがとっても使いやすくて、物を置いたり、お茶をいれたり、文字を書いたり、滞在中はかなり重宝しました。
こちらは、お茶セット。
重厚感がありリッチな気分が味わえます。
ネスレマシーンとミネラルウォーターが無料サービスです。
引き出しから好みのコーヒーをセットして楽しめます。
こういったサービスはラグジュアリーホテルのようですね。
スマホやモバイル系のコードも備えてあります。
この他、湯沸かしポットなども完備。
冷蔵庫には、あらかじめ飲み物が入っています。
利用した分は明細に記入してチェックアウト時に精算します。
お値段は意外と良心的でした。
そして、こちらのお部屋のユニークな仕掛けです。
こちらのコーナーの扉を開けると・・・。
なんと中はミニバーになっていて、お酒やおつまみなどが用意されています。
こちらは有料サービスです。
コンパクトな空間を上手に利用していますね。
クローゼット収納はこのようになっています。
コート類をかけてもゆとりがあります。
ズボンプレッサーではなく、アイロンがありました。
カゴのバックは、大浴場に行くときに着替えを入れます。
金庫と消臭スプレー、懐中電灯もこちらにあります。
引き出しには、浴衣があります。
日本的な部屋着で「京都らしさ」を感じます。
外国の方も好みそうです。
浴衣と帯、羽織と靴下がセットになっていて、旅館のような装いになりますね。
靴下は「足袋」になっています。
冬場に足が冷えたときも安心です。
大浴場に行くときは、備え付けの「下駄」を利用します。
浴衣の他に、バスローブもあり、ラグジュアリーな気分が高まりますね。
この洗面カウンターエリアにも、またまたおもしろい仕掛けがありました。
普通に使うときは、扉がなくこのようにオープンな空間です。
そして、バスローブとなりにある扉と、鏡を延ばしてくると、このようにひとつの部屋に早変わりします。
脱衣スペースが出来上がるという仕掛けですね。
インテリア設計が好きな筆者は、いろいろな部分で、アイデアの参考になり大変興味深かったです。
お部屋の空調は壁からです。
リモコンで細かく調節ができました。
トイレとバスルーム
バスルームとトイレ、洗面所はそれぞれ独立式です。
バスルームはブラックを基調としたシックな雰囲気。
ワイドミラー仕様で高級感があります。
大浴場があるため残念ながら、お部屋のバスは利用はしませんでした。
トイレは十分なスペースがあり、タンクレス仕様です。
オフホワイトのタイル床が清楚な雰囲気。
洗面スペースはこちらです。
カウンターが広くて水栓もおしゃれ。
ティッシュケースまでコーディネートされています。
洗面前の鏡は可動式になっていて、カウンターの端まで広げることができます。
2人並んで身支度するときに便利ですよ。
カウンター下には、バスタオルとフェイスタオル。
一番下にはドライヤーが収納されています。
アメニティ
アメニティはご覧の通り、たくさん備えてありました。
ミニタオルとボディタオル、歯ブラシセットとブラシ、シェーバーと綿棒、ボディーソープやシャンプー&コンディショナーの他、ボディクリームもあります。
それぞれが箱に入っていて、これまたリッチな気分に浸れます。
紫と黄緑の布は「風呂敷」で、お土産として「どうぞお持ち帰りください。」と案内されました。
結構大きさのある風呂敷で、ロゴ模様も可愛らしくて素敵です。
ホテル・ザ・セレスティン京都祇園の楽しみ!古代の庭を眺める大浴場
今回の楽しみのひとつは大浴場です。
地下1階に位置していて、客室専用のエリアですから、浴衣を着たままでも気になりません。
大浴場の前にも素敵な和庭があります。
以下は公式サイトの写真で説明させていただきます。
洗い場スペースは8~10箇所程度で、内部は全てブラックを基調にしています。
浴槽エリアは広さが抑えてありますが、庭に向かって足を延ばすと、ちょうどいい奥行になります。
向かい側に人が来るようなスペースではないため、庭に対しての没入感がありとても落ち着きます。
「静かに庭だけを眺める」という感じです。
パウダースペースは十分な広さがあり、とても清潔感があります。
高級ホテルのスパのような雰囲気がありますね。
バスタオルもフェイスタオルもたっぷり準備してあります。
アメニティも全て揃っていますので、部屋からは手ぶらでもOKです。
タオルはとても厚みがあって水分をしっかりと吸い取ってくれて気持ちがいいです。
ホテル・ザ・セレスティン京都祇園の気になる朝食バイキング
今回、追加でオーダーした朝食を提供しているのは、京都祇園で複数の料亭を営む、天ぷら「八坂圓堂」さんです。
明治18年創業の老舗。
京都ではあまりにも有名なお店かもしれません。
現在はビバリーヒルズにもお店があるようです。
名店の味をホテル朝食でいただけるのは貴重なので、とても楽しみにしていました。
では、早速ご紹介していきましょう。
お料理はバイキング形式となっていて、和食を中心に、洋食メニューもあります。
和食は、鮭やカレイの焼き物、湯葉豆腐や和え物など小鉢がたくさん並びます。
洋食は、ベーコンやソーセージなど定番メニューの他に、本格的な豚の角煮なども並びます。
サラダは、「15品目野菜サラダ」として、あらかじめ器に盛りつけてありました。
食材ひとつひとつの鮮度もよく、見た目の美しさにもこだわりがあります。
オリジナルドレッシングもしっかりとした味でとっても美味でした。
ミニバーガーは、ビバリーヒルズ店で提供されているもので、お肉がサンドされています。
ほどよい大きさで子供にも喜ばれそうです。
和食は京都らしいおばんざいメニューがたくさんありました。
それぞれの料理がきれいな小鉢に取り分けられているので、清潔感もあり器も楽しめます。
お店の看板でもある天ぷらは、その場で揚げたてをいただくことができます。
サクサクの衣とさらっとした油加減で、やはり専門店ならではの違いを感じます。
天ぷらはもちろんおかわりできます。
オーダーすると、揚げたてをテーブルまで運んでくださってサービスも満点です。
熱々の鯛の茶碗蒸しは、出汁が効いたあんかけがのって、二重仕立てになっています。
こちらも料亭の味で美味しかったですね。
そして大好物の天むすは、二口くらいのサイズ感でとっても美味しかったので3つもいただいてしまいました。
デザートは、カットフルーツと京都のわらび餅をいただきました。
和スイーツまで堪能できて大満足です。
食いしん坊の筆者ですが、やはり全てのメニューを制覇することはできませんでした。
こちらの朝食は1人3,300円とお高めなのですが、八坂圓堂の通常店舗でランチは5,000円超えですので、それを考えるとかなりお得感がありますよ。
ホテルを連泊するときには、こちらの朝食を利用したり、外で洋食のモーニングを利用したり、いろいろな変化を楽しんでもよいかもしれません。
ホテル・ザ・セレスティン京都祇園へのアクセス
JR京都駅からは、市営地下鉄烏丸線の四条駅下車、阪急線乗換で京都河原町駅から徒歩12分です。
タクシーなら10分ほどになります。
京都駅からホテルまでは無料のシャトルバスがありますので、こちらの利用が便利です。
京都は見所たくさんありますが、スーツケースを持っていると何かと不便なので、荷物をホテルに預けてから行動することがおすすめです。
周辺環境
ホテルから数分ほどのところに、京都最古の禅寺として有名な「建仁寺」があります。
国宝の「風神雷神」図はとても有名です。
祇園といえば、花見小路ですね。
石畳の両側には、和食やフレンチ、スイーツなどさまざまなお店が並びます。
見ているだけでも楽しい!
高級食パンブームが続くなか、京都では花見小路にあるグランマーブルが有名です。
お土産に人気なのだとか。
ホテル前の通りには、有名な料亭が並んでいます。
天ぷら圓堂も2店舗続きますね。
近くにコンビニは?
ホテルから徒歩3分ほどのところには、ファミリーマートがあります。
そのまた隣にセブンイレブンもあり、コンビニの他、スーパーも近くに点在していますので、ちょっとした買い物に不便はありません。
晩御飯どうする?
祇園に近いだけあり、飲食店に困ることはありません。むしろどこに行けばよいか迷ってしまうくらいでしょう。
そんな中、筆者は「焼肉天壇の祇園本店」に行きました。
ホテルからは徒歩で10分かからないくらいです。
京都では見慣れているのですが、右側の透明な液体が「焼肉のタレ」です。
「洗いダレ」ともいわれているのですが、少し酸味のある出汁です。
お肉を焼いてタレにくぐらせると、余分な脂が除かれる感じがあります。
焼き肉って食べ過ぎると胃もたれすることもありますが、こちらで焼肉を食べると、なぜか軽いんですよね。
これでロースを食べるとやみつきになります。
天壇の帰りに、近くにある歌舞伎劇場「南座」をパチリ。
先ほどの天壇は役者さんが食べに来ることもあるそうです。
遅い時間でも祇園の通りは、賑やかでした。
ホテル・ザ・セレスティン京都祇園のレビューまとめ・評価
今回宿泊した「ホテル・ザ・セレスティン京都祇園」は、ハイグレードな客室と細やかなサービスで、お値段以上のラグジュアリー感を体感できるホテルでした。
大規模なホテルでもなく、小規模すぎるホテルでもない、ちょうどよい距離感がとても気に入りました。
久しぶりに「連泊したいな」と名残惜しくなり、また機会があったら滞在したいと感じさせてくれました。間違いなくおすすめのホテルです。
今回は、閑散期ということもあってお得な料金でしたので、時期をみながらぜひビジネスと観光も兼ねてワンランク上の滞在を愉しんでみてはいかがでしょうか。
ホテル・ザ・セレスティン京都祇園の情報
ホテル名 | ホテル・ザ・セレスティン京都祇園 |
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所在地 | 〒605-0933 京都府京都市東山区八坂通東大路西入る小松町572 |
電話番号 | 075-532-3111 |
アクセス | JR京都駅からタクシーで約10分 阪急京都河原町駅 徒歩約12分 JR京都駅から無料シャトルバスあり |
駐車場 | ホテル宿泊者専用駐車場 20台 1泊1台2,000円 |
URL | https://www.celestinehotels.jp/kyoto-gion/ |
インターネット | 全室Wi-Fi無料 |
宿泊したプラン / 部屋
宿泊日 | 2020年02月25日(火) |
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プラン | 【三井ガーデンホテル京都四条 リニューアル応援プラン~素泊り~】スーペリアツインルーム 禁煙(1部屋) 朝食別途3,300円追加 |
料金(税込) | 2名で16,740円、1名分8,370円 ※料金は同じプランでも曜日や空室状況によって異なります |